■現在の「怪談ブーム」は「都市伝説」が起爆剤だったように思える!!

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    近、やたらと「心霊」を語る人が増えてきたように思える。

     

    彼らの肩書も枚挙に暇がなく、「怪談師」「心霊師」「怪談研究家」「怪談作家」「怪談の語り部」「怪談芸人」「怪談テラー」「怪談蒐集家」「怪談家」「落語怪談師」等々……その中で断トツの知名度をもつのが稲川淳二(敬称略)であることには誰も異存はないだろう。

     

    その稲川淳二につづく怪談師が、ファンキー中村、中山市朗、西浦和也、島田秀平、北野誠、北極ジロ、三木大雲……女流怪談師では、牛抱せん夏、釈由美子、真鍋かをり、柴田理恵、森久美子、志月かなで ……と、おそらく男性怪談師も女性怪談師も、これよりずっと多いはずで、日本中どこかで季節に関係なく怪談イヴェントをやっている。

     

    そのイヴェントの名称も様々で、「怪談ナイト」「怪談ツアー」「怪談ライブ」「怪談コンテスト」「怪談百物語」「プライベート怪談会」「怪談夜会」「怪談酒宴」「週プレ怪談」「階段で怪談」「落語怪談」「怪談フェステバル」「怪談スリラーナイト」等々……まさに百貨爛漫の様である。

     

    一方、怪談を芸として語るのが、講談師の一龍斎貞水【いちりゅうさいていすい】で、怪談だけで重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定されている。

     

    昔はそれほど大勢いなかった怪談の語り部が、今やTV局主催で全国勝ち抜き戦をやるまで拡大したのは、2006年、関暁夫(セキルバーグ)の「都市伝説」が一大ブームになってからである。

     

    日本の都市伝説研究の第一人者の宇佐和通は、「定義に反し、実際に起きていない話を(TVなどメディアが)『本当に起きた』という形容詞をつけて紹介してしまっている!!」と警鐘を鳴らす。

     

    更に「都市伝説の中には怪談的要素が強い話もあるが、怪談すべてが都市伝説ではない。怖い話=都市伝説では決してない」と述べている。

     

    しかし、一旦、物事がブームという大波に乗って動き始めると、様々な理屈は消え失せ、独り歩きしていくのは世の常である。

     

    おそらく今の怪談ブームは、都市伝説なら何でもありの気楽さが後押ししたもので、どれだけ怖がらせるかの方に主眼がいっている気がする。

     

    本当の日本固有の怪談というのは、江戸時代に酔狂な連中が深夜一室に集まり、一人づつ聞いた得体の知れない話を語り、語り終えると一本づつ蝋燭を消していく「百物語」に起源がある。

     

    そこで語れる奇怪な話は、「起承転結」に到底ならない内容が殆どで、結果や原因が分からないからの怖さだったはずで、答えが出ない恐ろしさだった。

     

    が、今の怪談の多くはちゃんと落ちがあり、原因もそれなりに明確なため、私などはリアリティに欠けると思ってしまうのだ。

     

    今の怪談ブームも、「エンターティメント」として割り切れば、面白楽しく怖がることができる芝居小屋として、庶民の日頃の憂さを晴らすツールとして存在し、その地位を獲得しているのだろう。



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